馬鹿でもCDIは自作できる – 親切な人のお蔭で


ここんところ++さんのとこで開発されたDT200R系エンジン用CDI。
そもそもSDR200(2TV)用なのだけれど、プログラムの書き換えで色んな車種で使用実績があるようです。

さて、調べても調べても、学んでも学んでも、さっぱりチンプンカンプンな自分は、この超絶素敵で無敵な自作CDIを指を咥えて見ているしかありませんでした。
そういう人はこの世に私一人ということはないようで、このCDIの半完成品やら完成品がヤフオクに出品されるや3万円以上の値が付いています。

あらまぁ、私たちのような電子無能な人間たちは金に頼らなくてはならないのでしょうか?

断じて否であります。
そしてやっと分かりました、分からない理由が。
キーワードはガーバーファイル。

wikipediaによると
ガーバーフォーマット(Gerber Format)は、プリント基板の設計や製造で使用されるファイルフォーマットのひとつである。プリント基板(配線パターンやソルダーマスク、シンボルマークなど)のイメージ、ドリルやルーター加工のデータが格納される。プリント基板の設計工程から製造工程へデータを受け渡すファイルフォーマットのデファクト・スタンダードである。




プラプラの人が提供している、意味不明なファイルの塊をDLして開いてみると、gerberなるフォルダがあり、そこを掘って行くとzipファイルに辿り着きます。
これが基盤を発注するためのファイルです。

これさえ分かれば後は工作するだけ。

まずは基盤を発注。
国内の業者さんは中華の業者さんの何倍もしますので(結局作るのは中華なのだけれど)、色々と調べて良き所を選びます。
使用するパーツはリスト化して提供されていますので、秋葉原行くとか、日本橋行くとか、ネット通販するとかで入手します。
部品が揃えば、練習したように半田付けしてプログラムを書き込む。
そういう流れです。

1455CDI_v22.txt

1455CDI_v22.gts

1455CDI_v22.gtl

1455CDI_v22.gto

1455CDI_v22.gml

プラプラの人はこれを更にSOP化しようとしているらしいので、もう完全に市販品レベルになるのでしょう。

そして私のような無能な人間は、ただ黙して利用させて頂くという訳です。
感謝しましょう。

俺と同じとこで躓いてた人、結構居るよね?


ここんところ++
Open Source Replica CDI – OSR-CDIという名称のCDIで、マニュアル提供されています。

クリスマスだから言おう、俺は単車を降りると。


メリークリスマスと言うのは前夜祭である昨日のことで、今日は主の生誕された厳かなる日であります。
無宗教である私には全く関係ないのだけれど、ついでにクリスマスとは無関係な話しを書きます。

夏頃を最後にブログの更新をして来なかった訳ですが、実際の所ブログどころではありませんでした。
何があったかと言うと、病を患いました。

病にも色々あるのですが、私の病は眼病です。
緑内障というやつです。

緑内障てのは恐ろしい病で、進んでしまうと失明します。
怖いです。

緑内障の確定診断を受けた時は絶望しました。
もう仕事畳んで実家に帰って年金暮らしの母と、生活保護でも受けながら暮らして行こうかと思いました。
何故そこまで思い詰めたかと言うと、眼の違和感を感じたのが8年前。(最初のカルテが8年前だそうです)
この時の診断は「緑内障も白内障もありません(ニッコリ)」と言う物だったのですが、この時の症状は現在までも変わらないものでした。

恐らく既に初期の状態であったと推測できます。
この辺の話はおいおい書いていきます。

緑内障は初期の段階でも眼科医受診によって早期発見されるものなのだそうです。
それじゃ俺は?

もうつくづく運の無い人間なのだと言う外ないでしょう。
最初に思ったのは「単車は?俺クルマ大好きなんだけど?」てことです。
絶望です。




8月15日に緊急手術。
現在失明はしていません。
そして左目は正常に見えています。
視野は辛うじて運転免許更新可能な程度は残っています。

ただね、単車って危険な乗り物です。
視野の欠けた所から馬鹿に突っ込まれたら?と考えると怖い。

そんな訳で単車を降りることにしたのです。

でももう2度とて話じゃありません。
危険なく走らせられる確信が持てるようになったなら、また乗りたい。

30周年ミーティングに行けなかったのは、そんな目の不調(当時は緑内障と言われてませんでしたけど)によるものです。

絶対戻ってきてやるんだからね!


4か月掛けてSDR200をフルレストアする動画@シンガポール

シンガポールのLee Shau Chingさんによる粗大ごみSDR200の再生記録動画です。

パッと見はそんなに酷くもなさそうですが、アップで詳細を見て行くと中々に手強い状態です。

2台あるんですね。
日本人が匙を投げたような奴が輸出されていくのでしょうか?
両方ともいい感じに粗大ごみです。

フューエルタンクの錆落しには重曹と酢を使うようです。
その前にはペイント総剥離されています。

弱い酸でゆっくりじっくり錆を落とすのが良い方法だと聞いたことがあるので、私も酢(酢酸)をタンクに投入しようと考えたことはあるのですが、匂いに耐えられそうもないのでやめました。

2度目の錆落しにはハインツを投入。

こっちは優しい匂いがしそうです。
フルーツ酸の錆落しもたくさん売られていますが、日本のバイク乗りでは燐酸使う人ばかりなのは何故でしょう?



結構金掛けてます。

メッキは掛け直し。
純正排気管やダウンチューブ、ステップブラケット、ラジエターのカバーなども総メッキ。

きっと彼の地ではメッキはお安いのでしょう。

しかしギランギランのマフラーは取り外して、あっさりイリーガルエグゾーストシステムアルファレーシングに。

SDR200.comさんからは外装グラフィックスやらエンジンマウントやら仕入れております。

4か月後にどんな状態になるのかは動画でご確認ください。
1週間前くらいに上がった動画のようですが、再生回数12回。
ヤマハSDR200、超人気ないねw

Yamaha SDR200 Restore&Rebuild – Youtube

ヤマハSDR200 35周年ミーティング参戦車?

30周年ミーティングが終わったばかりだけれど、次回35周年にはこいつで行けたら最高だと思う。
皆さんの土産話を見ると、今回のミーティングでは還暦過ぎのベテランさんの参加もあったようなので、俺も5年後でも行けるかも?

ドイツのモペッド屋さんSachs社によるイカした単車、Sachs XTC-R125。

想像してみてください。
居並ぶSDRの中に何事も無いようにコイツを紛れ込ませようとする男の姿を。

遠巻きに感じる視線。
何が起こっているのか?という困惑の表情。
何か変な空気になってザワつくことは間違いない。


エンジンはヤマハDT125R(3MB/スイス仕様だっけか?)でヤマハからOEM供給をうけている様子。
なのでSDR200の2TVエンジンを載せるのはそう難しくない筈。

でも、こいつは手に入れるだけで苦労するね。
多分輸入しないと無理だと思う。

日本国内で見掛けることがあったら・・・いや、冷静に考えたらネタのためにそこまでするようなファンキーな人間じゃないわ俺w





Sachs Beast
4st 100cc Vツインのコンセプトモデル
小排気量好きには心躍ります。
現行XTC125のタンク形状のベースになったのはこれですね。


Sito ufficiale Sachs

SDR200にYZ250エンジンが積まれていたら


SDR30周年ミーティングの中でSDR開発者の口から「YZ250のエンジンも検討された」という発言があったそうな。

もしSDRにYZ250エンジンが積まれていたなら、きっともっと売れていたでしょう。
あの頃はバイクブームでニワカライダーが大勢生まれました。
私もその一人で、その原因が250ccクラスの拡充だった訳です。

初のクォーターマルチであるGS250FW。(本当に遅かった。)
そしてそれを追うように(否、追ったんだね)FZ250フェイザー。
TZR250を起点としたレーサーレプリカ群。

車検が無くて保険料が安くて、日本人レーサーが活躍してたり、集合管が付けられたりする。

高速も乗れてツーリングもできる。
なので北海道はニワカで溢れた。(みつばち族)
維持費を気にしないで原チャリ以上の単車が乗れる。これがなきゃきっと単車に手出すことはなかったな

ニワカライダー的には250ccという排気量はとても重要なもので、中途半端な200ccなんて到底受け入れられるものではありません。
50cc分損した気になる。

何とびんぼくさい。


今でもびんぼくさい私は小さい缶コーヒーに手を出すことなぞ有り得ません。


そんな状況ですから営業的にはSDRにも250ccは当然求められたでしょう。
そういった意味からはSDRに250ccなんてのは何の疑問もありませんし、むしろ当然。

とは言え、2st単気筒250ccバイクのレース規格もありませんから、レーサーレプリカに在らずばバイクにあらずという時代では大ブームは起こせなかったでしょう。
でも先駆的にSRX4&6が存在していましたので、同じテイストを持つSDRもそれなりには売れてくれたことでしょう。

で、SDRが売れればどうなるか?

中古車市場にタマが増える。
そして後年に残る車両数も増え、当然手頃な価格で手に入ることになる。
純正非純正を問わず部品も豊富に流通する。

50馬力を超えるようなエンジンだからフレームや足回りも当然剛性の高いものになる。(勿論適正なところまでデチューンされる訳だけどそれでも、ね)

さて、それは果たしてSDRなのだろうか?

YZ250エンジンのSDRが販売された未来。
間違いなく「2stのSRX」と異名されていた筈。

YZ250エンジン積みたかった人はきっとそれが理想だった人なんだろね。

でもね
タマはそこそこ豊富で程度の良い中古車が手に入るそんな未来の私は、きっとYZ80あたりのエンジンを積んで足回りをプアにする計画を立てたことでしょう。
安いから妥協するけど、でもフレームは何とか軽くしてーなーなどとボヤきながら。

結論
SDRにYZエンジン積まれなくて、「本 当 に 良 か っ た !」


SDRにYZエンジン積んだ人 やっちゃいました!
カスタマイズという作業は良いのです。否定しません。


SDR 30周年ミーティングTシャツ

そこかしこで30周年ミーティングの土産話が見られるようになってきました。
行かなかった私なのに記念Tシャツのバックオーダーがあることを目にして注文させていただきました。
Tシャツボディはユナイテッドアスレの5401で、プリント位置は胸か背中か選べます。
5.0oz生地で比較的薄手なので、個人的にはとても好みです。

今月末まで、の募集で、枚数確定したら、金額が確定になります
総数が50枚以下だと1300-1400円ぐらいの予定価格です
(100枚越えれば初回と同じ1100円になる仕組みです)
送料が2枚までは510円(郵政のエクスパック利用)なので
4枚から6枚で1020円になります。

だそうです。
みんなもゲットしようぜ!!
注文数量30枚以下なら作れないそうですから是非物で!!

これさぁ、凄くメンドクサイですよ。
イラレで写真トレースじゃ上手く行かない気がする。
まあトレースでもイライラするくらいメンドクサイし、良く描きました、素晴らしい。

自分でTシャツ作るなら、フレームの線画と思っていたので、完全にシンクロでした。


SDR 30周年ミーティングTシャツバックオーダーサイトhttps://sites.google.com/view/yamaha-sdr-30th-anniversary

It’s time!


さあ今日はSDR200 30thミーティングの日だ。

おまえら準備はできたか?
ガソリンは満タンか?
予備のオイルは持ったか?
整備は万全だろうな?
何たって30年前の単車だ、ちょっとしたことが命取りだぜ。
一応言っておくがおやつは300円までだ。

それじゃ行くぜええぇぇぇぇ!!


まあ俺は行かないんだけど。
人見知りだし
色々事情もあって今単車乗れないし。
あ、色々事情と言ってもお巡りさんには関係ないよ。

それでは皆様、良き出会いをお楽しみください。
土産話も楽しみにしてますよ。

SDR30周年ミーティングにご参加の方へお願い

今週末はSDR30周年ミーティング。
いよいよですね。
開催の為にご尽力された方々、大変お疲れ様です。

さて、このイベントにはヤマハからSDR開発関係者の方もご参加いただけるそうで、恐らく質疑応答の時間もございますでしょう。

ご参加いただく方、是非私の疑問もお尋ねいただけないでしょうか?


ヤマハSDR200は、僅か1年、僅か1万台ばかりの販売車両ではあるが対策部品の投入がなされています。
今の所気付いたのは下記の2点。

1つはステッププレート。

ステッププレート ↑前期 後期↓

一見して同一に見えるステッププレートですが、アンクルサポートのステー部分の肉抜きに違いがあります。これは恐らく対策品。
・以前の投稿 – 2TV ステップブラケット


疑問なのは、これがいつの段階で対策されたのか?ということです。
というのも、手元のどのフレームと合わせるのが正しいのか分からないから。

一体何番台のフレームから変わっているのか?
折角レストアするのだから、後年にまで疑問を残す車体にはしたくないと考えています。

もう1つはチェンジペダルのラバー。

現在も純正部品供給されているパーツですが、出てくるのは後期型の大型で角ばったタイプのもの。
こちらは対策というよりは部品統合ということになるのだと思います。
個人的には小振りな前期型の方が好みです。

折角綺麗な状態で旧部品があるのですから適正に生かしてあげたい。

チェンジペダルラバー ↑前期 後期↓(写真は割れてしまってます。すいません。)

ペダルラバーですが、単に減ってしまっているだけかも知れない。
昔の単車はこうだったよなという印象だけで判断している訳ですが、散々画像検索してもこういう小振りなラバーは中々出てこない。
どうなんだろ?

今現在手元には、フレームナンバー3000番台、4000番台、6000番台、8000番台の4種類があります。
これらのパーツが適合するのはどのフレームなのか?
これが知りたいという訳です。

きっと他にも色々あるのでしょうね。
とても知りたいです。

追加
塗装色シャイニーブラックは何番台からか?
6000番台以降の車両では急激に増えている気がするのでこの辺りからか?とは思いますが。

50年後、100年後のSDRの為に。
そのくらい大切にしたい歴史に残る単車ですよ、こいつは。

SDRフレームメッキの硬度

ヤマハSDR200(以下SDR)に関係した硬度を抜粋。

メッキの硬度を考えた場合、ビッカース硬度やヌーブ硬度では下地硬度に依存してしまうのでモース硬度を選択。
また、JISの鉛筆硬度試験の場合、最高硬度が9Hでモース硬度と比較した場合数値が凡そ半分になる。
となると鉄程度のひっかき硬度しか検討できないため、やはりモース硬度が適当と考えた。

以下モース硬度による比較
錫=1.8
亜鉛=2.5
塗装=2.5(凡そ爪の硬度)
アルミ=2.9
銅=3.0
ニッケル=3.5
ガラスコーティング=4.5(この数値前後)
鉄=4.5
コバルト=5.5
タングステン=7.5
クロム=9.0

モース硬度から見るとSDRフレームのメッキにおいてスズコバ合金メッキが採用されている理由は、装飾的な色味の解決ではなく、物性としての強度を理由とするものと判断できる。

wikipedia コバルト画像
コバルトの単体 – wikipedia
語源は”Kobalos”山の妖精

錫とコバルトの単体色は共に銀白色。
補修の際に錫のみを使用しても表面的な違和感はあまりないだろうと推定できる。
つまりハンダで補修できるだろうということ。

以前説明も何もなく唐突にハンダだけを紹介したことがありますが、まあこういうことです。
以前の投稿 – 鉛フリーハンダ

単にコストだけの問題で選択されたであろうスズコバメッキですが、レストアに於いてこれはとてもありがたい。

ヤマハよくやった!と言いたい。

また、補修範囲が広くなってしまった場合にはverometalという選択肢もあります。
verometalでは銅やら錫やら色々塗れます。
以前の投稿 – verometalなら・・・

と言う訳で、SDRメッキフレームの補修方法としては完全にメッキがやられてしまっている場合を除いて、再メッキでの対応は考えないのが正しい判断と考えています。

だってホームメイドの補修で済むのに高い金使ってやり直す意味って無いやん?


2TV メッキトラスフレーム 1
2TV メッキトラスフレーム 2 – まだ書いてないけど
2TV リヤアーム
各種物質の硬度(モース硬度) – 外部リンク

ヤマハSDR200でチョッパーは凄くイカしてる


うちのブログの読者を調べてみると
35~50歳の男性が100%
孫がいたって全然不思議の無い、もう完全にお爺ちゃんから、せいぜいおっさんという姿が見えた。

今年で30周年を迎えたヤマハSDR200。
年齢からすればこのままでは40周年はおろか35周年をSDR乗りで迎えることも厳しそうだ。

でもご安心ください。
SDRのポジションがきついなら、きつくなくしたらいいじゃない。

SDRのヌードを見たことがある人なら誰でも一度は「これチョッパーにしたら面白くね?」と思ったことがある筈だ。
無いですか?
俺だけ?

いやまあ、やってみなくちゃ始まらない。
で、やってみましたよ。

どうでしょう?
俺的には結構かっこいいなという感想です。


交換したパーツは以下
フラッシャーをヨーロピアンタイプに変更する都合からヘッドライトステーをSRX250の物に。
同形状のヘッドライトステーではあるけれども、フラッシャー取付ステー部分の形状が違っていて、汎用あるいは流用の場合にはSRX250のステーが必須です。

それ以外ではサドルシート。
クロムメッキのリアフェンダー。
これはゼファーかなんかのフロントフェンダーを加工。
テールライトはモンキー。
アルミ製ワンオフフォワードステップ。
エアクリーナーを収める場所がなくなってしまったのでパワーフィルター。
バッテリー収める場所がないのでバッテリーレスに。
フューエルタンクはダミーとして、前側にフューエルタンク、後ろにオイルタンクを格納。

それ以外は何一つSDR200から変更していない。
ポジションが変わった関係から多少重心が下がっているだろうけれども、車重もほぼ変化なく走りはSDRそのままの筈。

走らせられるチョッパーですよ。

かなり現実感のあるカスタマイズだし、チョッパーっていらないパーツを剥ぎ取ってシンプルにする改造だし、スリムな車体は必須だからSDRのトラスフレームはピッタリ。

生まれながらにカスタムなSDRのメッキフレームもここぞとばかり映える。


さあどうだ。
これならおっさんでも爺さんでもSDR行けるでしょ。
40周年目指せますね。

後いじるとしたら、フロントフォークを左右入れ替え。
ブレーキキャリパーをクラシックにフロントに置いて、左配置にする。
この場合のフロントホイールはRZ250R(3HM)ですね。


ベルギーの老舗帽子ブランドHERMAN