患者を前にして最初に考えることは
1 オイルシール温存術
2 オイルシール全摘術
どちらを選ぶか?
シールがイカレてて、オイル漏れが発生していたなら、これはもう躊躇なく一般的なフロントフォーク分解方法を採用。
更にインナーチューブの錆も多ければ、シールにダメージを与えている可能性が非常に高いので、これはもう確実。
外見上オイルシールの再使用を検討できるなら、ヤマハサービスマニュアル指定方法を選びます。(フォークを押し縮めることでフォークオイルの圧を上げてオイルシールを抜き取る方法。)
通常のオペ方法なら道具も要らないのでハードルが低く、ヤマハ指定方法ならプレス機(もしくは類似のツール/パンタグラフジャッキなどを利用してホームメイドツールを作る)が必要。
にえガレさんでは、足場用短管とクランプで作っています。 – SRX250のフロントフォークを、簡易プレス機(?)で分解 長野二輪さんでは落雪防止用金具を使用。 – R1-Z(その38・・・フロントフォークオーバーホール) |
要はフロントフォーク上下を固定して、パンタグラフジャッキで縮める簡便な機構を作るということですね。
ならば、オイルシールの抵抗を無くしてやれば、ジャッキに頼らなくても良いかも知れない。
ラスペネならどうなんでしょう?
NBR(ニトリルゴム)を攻撃するでしょうか?
変形損失摩擦(ヒステリシスロス)を低減させるために、冷やしてオイル潤滑させてやればするっと外れそう。
他には、エアを吹き込むのはどうでしょう?(ハンドルからグリップを抜き取る際の方法ですね。)
道具を用意したくないために色々考えています。
パーツ点数は多くないし、特殊な工具は基本的に必要ないし、大きなスペースも必要ないので作業難易度は低い筈。
楽に作業するためには以下に留意。
車体(トリプルツリー)に取り付けられた状態でトップカバーは緩めておく。
要は取り外した後であっても、フォークを保持しやすくするものがあれば良いだけなので、予備の三つ又がゴロゴロしている環境では考慮の必要なし。 |
次はプラグの供回り。
内臓を摘出しないでボルトを回せば、スプリングにテンションが掛かっているので基本的には供回りは回避できる。 ワコーズ ラスペネL 420ml 1,279円(税込) ヘキサゴンボルトの締付トルクは3.0kg・m 要ネジロック ねじロックは規格で強度が色分けされています。 |
最後にオイルシールの養生。
ビニールやサランラップなどをインナーチューブに噛ませて、シールを打ち込む際に傷が付くことを防ぐ。 |
フロントフォークスプリング自由長373.5mm(使用限度368.0mm) |
![]() オイルシール打込み特工 通常の素人は適当な塩ビパイプを使用します。 バイク屋さんじゃなきゃ要らないでしょう。 今の所、百均のコロコロ(詰め替え用)が一番良さそう。 ヤマハ純正 Fフオークシール Dウエイト(MC) 90890-01367 |
ここが一覧で見られて分かりやすいです。
フロント周りの分解とフォークオイル交換 – 原付・ライド